明治村茶会・回想

すっかり暖かくなって(暑くなって?!)、あちこちで茶会が催される季節がやってきましたね。

そんな季節の移ろいに合わせ、僕もヘトヘトになりながら西へ東へ奔走中。今回は愛知・犬山の明治村でのお茶会でお手伝い。

教会が茶席に?!

明治村茶会では、濃茶席と薄茶席、それに野点席の3席の釜がかかるのですが、今回は野点席の代わりとして、立礼席を「聖ヨハネ教会」で行い、普通の茶席の雰囲気とは一線を画した、壮麗な席のしつらえ。

玄関では席主(僕が通う稽古場の会長様)の牡丹園で育った牡丹がお出迎え。

新作・根来立礼卓

茶席は席主の趣向で、教会全体を使った上で点前も見れるよう、祭壇側と後部ステンドグラス側の2箇所に立礼卓を置き、道具もそれぞれで取り合わせるという、贅沢なもの。

祭壇側にはクリスチャンでもあった岸田劉生が描いた肖像画が掲げられ、根来の立礼卓に聖餐雪吹と「四海」の銘を持つ南蛮水指が取り合わせられました。

海を渡ってきた道具、海を渡っていった道具、さらに海を開いた人物にまつわる道具という取り合わせ。根来の立礼卓が新しい華やかな道具と古格のある道具との調和を整えるという、今までに見たことの無い席。

教会という神聖な場所の雰囲気を生かしつつ、そこに道具を揃えると茶席になってしまうという…これが茶の湯の懐の深さ。

ステンドグラスと光の演出

祭壇の反対側には大きなステンドグラスがあり、その前がもう一つの立礼席。午前中のステンドグラスの輝きが最高なんですよねぇー。美しい。

こちらの立礼卓は不徹斎好の方円卓。黒の立礼卓の道具は、まるでスポットライトが当てられた舞台のよう。

立ちのぼる釜の湯気が、教会の渋い内装とも相まって、カッコイイ!

どちらの立礼卓も、甲乙つけがたしですが、個人的にこちらが好きかなぁー。(御深井の水指が、黒い地の立礼卓に映えますね!)

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