茶の湯の美術ツアー

1日かけて、東京・美術館巡りの旅をしてきました!

東京国立博物館で行われている、特別展「茶の湯」へ行ってきましたよー。

1980年に行われた特別展「茶の美術」以来、37年ぶりの茶の湯の展覧会。(僕が生まれる前ですね・・・)これほどの名品が一堂に会する機会は、なかなかないと思います。「なんか東京に行く機会があったら、ついでに見に行こう」なんて最初は思ってましたが・・・こんな時に限って用事がないんですよねー(苦笑)

「ついで」で行けないのなら、これをメインの目的に行こう、行くべし。(結果的に、行ってよかった!)

せっかく東京行くのだから・・・ハシゴしよ!

東京には美術館がたくさんあります。なかでも「近代数寄者」のコレクションがベースとなっている私立美術館は、お茶道具が充実しており、この分野に興味がある人は、特別展「茶の湯」と併せて見に行くと楽しいですよー。(すんげぇ疲れますけど)

名古屋→東京
→出光美術館・企画展「茶の湯のうつわ ―和漢の美」
→昼食(有楽町)
→有楽町→五反田
→畠山記念館・春季展「茶の湯の名品 ―破格の美・即翁の眼」
→五反田→上野
→東京国立博物館・特別展「茶の湯」
→上野→東京→名古屋

といった感じのスケジュール。東博は土曜日だけ21時まで開館なんで、最後のメインディッシュです。

ほぼ「移動」と「美術館の見学」だけで1日が終わる、名古屋⇔東京日帰り強行軍です。我ながら無茶したなぁと・・・。出光は東京駅から歩いてちょっとの場所ですが、畠山記念館も東博も駅からまあまあ歩くんですよね・・・足パンパンです。これ真似してハシゴされる方は、間に喫茶店で休憩したほうがいいですよ・・・。

あいにくの雨・・・

個人的に雨天は大歓迎。なぜなら美術館が空くから。とにかく人混み・行列が嫌いなんでね・・・。

観光にせよ、美術館にせよ、僕は一人でじっくりのんびり、見て回るのが好きです。もちろん連れが一緒のときもありますが・・・自分だけ遅くなり待たせてしまうのを悪く思って、ついつい流して飛ばして見てしまったり、その上混んでいると見ず知らずの人にですら、気をつかってしまうヘタレなんで、なかなか楽しめない・・・。美術館は一人で、なおかつ空いてる時が最高ッス。

(とか言いつつ、東博では修行中からの旧知の方(というか団体)と、バッタリ出くわしちゃったんすけどねーホント偶然)

こんなに茶道具を見れる機会はもうない?

「茶の湯」で関連させて、この3つをハシゴしたのはホントよかったです。3か所合計でいくつ見たんだろ?わかりません!(東博だけでも200近くいくかな?)

特に東博と畠山記念館の連動はナイスでしたねー。畠山記念館からも、特別展「茶の湯」に大井戸茶碗「細川井戸」を貸し出してまして、ちょうど平成館の展示のラスト、さながら腕組みをしているかのように待ち構えておりました。まるで「特別展「茶の湯」を見た後は、畠山記念館で待っておるぞ・・・」という感じ。(今回、僕が回ったのは逆の順番ですけどね)

恐らく、公式に連動しているわけではないのでしょうが・・・世に有名な粉引茶碗のうち、東博で「三好粉引」が、畠山記念館で「松平」が展示されており、実に興味深かったですねー。(火間の入り方とか、ほぼ一緒!)僕は以前あるお茶会で、こちらも粉引で名高い「楚白」を拝見させてもらったこともありますが、「楚白」と比べると、この2碗はまたちょっと釉薬のかかりかたというか、雰囲気が少し異なりますね。いやー、どちらもカッコイイ・・・。小間の薄暗い空間で見てみたい。ぼやーっと浮き上がって見えるんでしょうか。

出光でも、高取茶入の優品である「染川」が出ていて、そのキャプションに『「横嶽」はもっと素晴らしい』と書いてあり・・・東博に行くと・・・その「横嶽」が出ておりました。やはり東博の特別展を意識して展示しているのでしょう。「あ、これさっき見てきた(キャプションで読んだ)ヤツやーん」といか、いろんな気づき現象があり、それはそれは楽しい見学ツアーでした。

平成館を出たら外はすっかり夜・・・。マジで疲れましたが、ハシゴしたゆえに面白く見ることができた道具もあり、行った甲斐がありましたね。

6月4日まででしたら、この3つの展覧会は開催中です(一部展示替えはありますし、それぞれ休館日にお気を付けください)。

こんな機会はもうしばらくないかもしれませんし、がんばってハシゴしてみてはいかがでしょう?

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